【水玉の恐怖】五美大展とコンタクト展に行ってきた

2017年2月24日(金)

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昨日は久々に六本木のデザイン・ラウンジへ。

現在デザインハブでは、
東京ミッドタウン・デザインハブ 第63回企画展「地域×デザイン2017 -まちが魅えるプロジェクト-」
を開催してます。トークイベントも頻繁にやってますよ。

また、21_21 DESIGN SIGHTでは「アスリート展」が始まりましたね。
体験モノが多いそうなので、子供さんと一緒にどうぞ。手羽家もこんどあかりちゃんを連れていきます。

 
で、デザイン・ラウンジで仕事してから、

AXISへ移動。

2月23日からこの展覧会が始まりました。

武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科 2016年度卒業制作選抜展「shide CONTACT 2017」
●会期:2017年2月23日(木)~2月28日(火)
●時間:11:00-20:00
●会場:AXIS GALLERY(4F)、SYMPOSIA(B1F)、JIDA デザインミュージアム in AXIS(4F)


視デ卒業制作の選抜展です。

毎年思うことですけど、コンタクト展を見るとタマビグラフィックとムサビ視デの違いがはっきりとわかりますね。やはり視デは研究色が強く、名前通り「ビジュアルでのコミュニケーション」を重視してるんだな、と。
両方受かってどっちに行くか迷ってる人、これから両学科の受験を考えてる人がいたら、先生に「視デとタマグラの違いはなんですか?」と聞くより、タマグラ卒展は3月4,5日にあるんで自分の目で比べてみて。
美大と専門学校の「デザイン」の違いを知りたい場合は、桑沢デザイン研究所の卒展が今日から始まるのでそちらもチェックしてみてください。

しかし、視デは学内卒展で全部見たはずなのに、環境が変わると「へー。こんな作品もあったのか」「こういう意味だったのね」と再発見がありますな。学内卒展から修正を加えたり、展示方法を変えてるので、この会場のために作られたようにも見えます。

この作品は学内卒展でも目を引いたけど、その時より数倍よく見える。

おっと、手羽ちゃん卒展大賞準グランプリの丸山さんの作品だ。
彼女も改良・・というか作品の更新をしてて、

本を作ってた!!
これほしい!!

ちなみに丸山さんといえば、彼女が関わってる「小平市を元気にするための小平6大学生によるプロジェクト」、略して「こだプロ」が3月5日にこんなイベントをやります。
こださんぽ 〜学校だけじゃない!小平の魅力を再発見するまち歩き〜
●日時:3月5日(日)13:00 〜 17:00
●参加条件:大学生
●定員:10名
●参加費:無料(ただし、カフェ等にかかる代金は自費)
●申込方法: メールの件名に「こださんぽ」、 本文に「大学名」「学年」「氏名」「住所」「電話番号」を記入して【[email protected]】までお送りください。
●申込期限:2月28日締切


東大和市駅(東大和駅の南側は小平市なんです)がスタート地点なんですが、なんと グループごとにサイコロを振って、1〜6の数字で割り振られたスポットを巡る・・という、サイコロを振るまでどこへ向かうかわからないドキドキハラハラなまち歩きなのです。
大学生限定イベントで、小平市に興味がある方であればどの大学でもOKですが、この春ムサビや津田塾、嘉悦、白梅さんに入学が決まった方も申込OKなんじゃないかな。SNSで入学前に友達作るのもいいけど、こういうリアルイベントもぜひ!!!


話をコンタクト展に戻して、

会場は3つに分かれてて、4階のJIDA デザインミュージアムでもやってるし、

地下1階のSYMPOSIA(こっちは映像系メイン)でもやってるのでチェック忘れないようにね。


そして、アクシスから約15分テクテク歩いて国立新美術館へ移動。
もちろんこれを見るためです。

平成28年度 第40回 東京五美術大学連合卒業・修了制作展
●会期:2017年2月23日(木)~2017年3月5日(日)
*2月28日(火)は休館
●時間:10:00-18:00 *入館は17:30まで 
●会場:国立新美術館
●参加大学: 武蔵野美術大学 / 多摩美術大学 / 女子美術大学 / 東京造形大学 / 日本大学芸術学部
●参加学科: 日本画 / 油絵 / 版画 / 彫刻


略して「五美大展(ゴビダイテン)」。

よく間違われる点が3つありまして。
まず一つ目は、五美大展のグループには東京藝大さんは入っていません(笑)厳密に書くなら「東京五私立美大」ですね。
2つ目は、日本画・油絵・版画・彫刻のファインアートのみの展覧会です。デザイン系は含まれてないのでご注意を。
そして3つ目は、東京の5私立美大は学内卒展がメインで、五美大展はレビュー・ポートフォリオ的な位置にあるってこと。会場に合わせて作品を小さくしてたりするんです。東京造形・ムサビはもう終わっちゃったけど、ぜひタマビ・女子美・日芸さんの学内卒展を見に行ってください。



ここでゴビダイテンの他では使えない豆知識を2つ。

一つ目は、各大学の見分けがすぐつくように「五美大展スクールカラー」を設定してるんです。
多摩美術大学・・赤
女子美術大学・・紫
東京造形大学・・緑
日本大学芸術大学部・・黄
武蔵野美術大学・・青
てな感じに。
手羽は入職当時、その色が「本当のスクールカラー」だと思ってたくらいで、「へー。うまくできてるもんだ」と感じたけど、あくまでも「五美大展の時だけに使うスクールカラー」なのです。
なので、

入口バナーやキャプション、掲示等も五美大スクールカラーを使うようにしてます。
倉庫でも見分けがつくように、梱包用のガムテープはその色しか使わないように徹底してて、以前五美大展の会議で女子美さんから「紫のガムテープが手に入りにくい」と嘆いてたっけ(笑)

ふたつめは、「DM・ポスターの大学名表記順、または回数で今年の幹事校がわかる」
五美大展は幹事校持ち回り制でやってまして、言い出しっぺのムサビから始まり、タマビ→女子美→東京造形→日芸と順繰りで回してます。幹事校は取りまとめ役なんで、その年はかなり大変なんです。DMデザインも幹事校が担当することになってます。
で、「大学名表記順はその順番を守りつつ、幹事校が最後になうように表記する」というルールがあるので、DMを見てみると・・「あ。今年は日芸が幹事校なんだな。一番上にムサビがあるから、来年はムサビが幹事校なんだな」と一目でわかるのです。
そしてムサビが第1回の幹事校をやってるから、回数の下一桁が「1」or「6」だとムサビが幹事校、「0」or「5」だと日芸が幹事校だとわかる、と。今年は第40回なんで・・はい、その通り。日芸さんです。
どうですか。どこにも使えない豆知識でしょ?(笑)


では会場を見ていきましょう。まずは日芸さん。
あ、一応入口は各大学ごとにあるんだけど、中でつながってるもんで、途中でどの大学かわからなくなるんです。間違ってたらすいません・・・。


  • 入口入ってすぐにあるんで、今年の五美大展のシンボル的な作品になってます。いい作品ですね。


次にタマビさん。


  • 手羽ちゃん五美大展大賞を出すなら、この作品は確実に候補作


 
続いて女子美さん。


  • タマビはブースを細かく仕切ってるけど、女子美さんは抜け空間をうまく作ってた。こういう作品以外のところにも「大学性」って出ますね


  • 手羽ちゃん五美大展大賞候補作その2

さーて、このあたりからどの大学かわからなくなってきたぞ。


  • これは女子美さんだと思うんだけど、東京造形かもしれない。作品的には女子美さんかなあ・・

上記写真は確実に東京造形さん。
造形さんは卒展を見に行ってるので知ってる作品が多かった。
この5,6年かな?東京造形大・彫刻の安定感のある具象作品が好きだったんだけど、最近は現代美術系・インスタものが増えてきてて、実はちょっと残念で・・。


最後にムサビ。

今年は平面だったらムサビが一番好きかな。
あ、「ムサビの人間だから」ってわけじゃなく、毎年変わってるので(笑)、あくまでも「今年は」です。

こういう「●●大学の作風が自分は好きかも」と見れる唯一の場なので、ぜひゴビダイテンへ。
そして感想ください。


おっと、皆さん忘れがちなんですが、

屋外には大きな作品が設置されてます。
ただ年々屋外作品が減ってるような印象。


五美大展関係のイベントがいくつかあって、まず公式イベントだと、
講演会
●テーマ:大地の芸術祭の里における「妻有的美術」
●講師:原 蜜 氏 (大地の芸術祭事務局)
●日程:平成29年2月25日(土)
●会場:国立新美術館3階講堂
●時間:14:00~15:30(開場13:30~)
●参加費無料
●座席数:260名(先着順)



そしてギャラリーツアーをやる大学もあり、東京造形さんは
東京造形大学 五美大展ギャラリーツアー
●開催日: 2017年2月26日(日)、年3月 5日(日)
●時間: 14:00-15:00
●集合場所:国立新美術館1F 東京造形大学 展示室入口
●参加費無料
*本ツアーは、東京造形大学による独自の企画のツアーであることから、共同で展示している他大学の展示室のツアーは実施しませんのでご注意ください。


で、ムサビは

日本画学科のギャラリートークが2月26日(日)13時にあります。
作者本人に話を聞ける機会は他にないのでぜひ。

あ、そうだ。日本画といえば、学外で大学院修了制作展がありますよ。
武蔵野美術大学大学院修士課程日本画コース修了展
●会期:2017年3月10日(金)~20日(月・祝)
※3月13日(月)休館
●時間:10:00-17:00(金曜日のみ19:00 まで)
●会場:佐藤美術館
●入場無料

こちらもどうぞよろしくです。


一つ提案があって。
来年はムサビが幹事校だから「五美大教員と回るツアー」を主催しません?
こういう企画はムサビが言い出すしかかない(笑)

で、各大学が候補作を出して、その中から他教員が決める「五美大展賞」を出すの。
「全部の中から」もいいけど、それだと時間がかかるのと票が割れそうなので、(出展数のバランスで)タマビ・女子美・ムサビ各10点、造形大・日芸5点全40点ぐらいから教員が他大学の作品に投票し5点入賞作品を決め、さらにその中から「THE BEST OF 五美大展」を決定!
それを講演会の日にドーンと発表すれば、モチベーションあがるはず。
4美大校友会から賞金が出ると、さらにありがたいけど(笑)


以上、若々しい作家たちが集まった五美大がよってたかっても、

この人のパワーにはかなわないなあ・・と感じた手羽がお送りいたしました。
平日なのにすんごい行列で、国立新美術館を出た後は「水玉」しか記憶にないんだもん・・。
お寿司を食べた後に焼肉食べた感じというか。


ちなみに国立新美といえば、

「君の名は。」の聖地にもなってるので、そういう意味でもぜひご来場ください。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。