美大・芸大に関連する漫画を集め、特におすすめしたい10作品を選びました。私もすべてを読破できたわけではありませんが、「あるある!」と納得したり、「こんな大学生活もいいな」と憧れたり、美大や美大生がモデルになっているだけで親近感が湧きますね。
●実在する美大・芸大がモデルになっている漫画
美大・芸大が舞台の漫画の中には、実在する大学がモデルとして登場する作品があります。
【1】『ハチミツとクローバー』
羽海野チカ(集英社)
モデル:武蔵野美術大学
6畳+台所3畳フロなしというアパートで貧乏ながら結構楽しい生活を送る美大生、森田、真山、竹本の3人。そんな彼らが、花本はぐみと出会い……!?
【2】『おひっこし』
沙村広明(講談社)
モデル:多摩美術大学
全身全霊をかけたバカ漫画!! その圧倒的画力で描き出される、恋と笑いと涙の青春残酷物語。
【3】『アオイホノオ』
島本和彦(小学館)
モデル:大阪芸術大学
1980年代初め。大阪の大作家芸術大学でTV・映画・アニメの講義を受けつつ、漫画家を目指す若者・ホノオは、しかしながら野望だけで具体的には何も動き出していなかった。そんなある日、何気なくサンデーを読んでいた彼は、当時はまだ無名の新人だったあだち充や高橋留美子の作品を目にして…?
【4】『美大デビュー』
小林裕美子(ポプラ社)
モデル:東京造形大学
夢と希望に胸躍らせて、入った美大は、教師も学生も、奇人・変人ばかり!?だけど、オモシロイ。
●美大生が主人公の漫画
なぜ、私は絵を描くのか。それぞれの思いを抱えて日々を送る美大生がいます。
【5】『夏の前日』
吉田基已(講談社)
日吉ヶ丘芸術大学4年生・青木哲生は、バイト先の画材屋で画廊に勤める年上の和服美人・藍沢晶と出会う。ある雨の日、晶が取った行動から恋愛関係に。突き動かされるように体を繋げた一夜から、激しくも拙い恋愛が始まる——。
【6】『ロジック』
西巻拓馬(講談社)
絵を描くことに情熱が持てず、くすぶった毎日を送る三流美大生のマサ。そんな彼にいろいろ秘密で魔女っぽい1年生の女の子・葵衣が話しかけてきた‥そしてマサのスケッチブックを見た彼女から出たのは「弟子にしてほしいんです!」という予想外のセリフ! 部屋から出ることさえ億劫だった少年は、葵衣との出会いをキッカケにもう一度絵と向き合うことが出来るのか? 魔女に魔法をかけられた、とある美大生の青春が今はじまる!
●美大・芸大を志す漫画
毎日が自分との闘い。美大・芸大合格を目指すストーリーの漫画もありました。
【7】『かくかくしかじか』
東村アキコ(集英社)
自分は絵がうまい。本気でうぬぼれていた林明子(高3)は竹刀を持った絵画教師・日高先生に罵られ…!? 少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ!
【8】『イエスタデイをうたって』
冬目景(集英社)
大学卒業後、コンビニでバイトをする魚住。そんな彼の前に、ある日カラスを連れた少女・ハルが現れた…。 「49%後ろ向きで、51%前向きで…」へそ曲がりだけれども正直な彼らの心は、舞い落ちる桜のようにゆらゆら揺れて…。
【9】『マスタード・チョコレート』
冬川智子(イースト・プレス)
人とかかわることが苦手で、いつも孤独感を抱える高校生、つぐみ。そんな彼女の世界が、美術予備校へ入学してから、ほんの少しずつ変わり始める。 ――不器用な心の動きを繊細に描く、少女の恋と成長の物語。
いかがでしたか。漫画と言えども、共感する場面があちらこちらにありました。みなさんの大学生活はどんなストーリーになるのでしょう?
最後に、私が本屋で出会った、美術・芸術に関わる漫画を紹介します。
【10】『アルテ』
大久保圭(徳間書店)
16世紀初頭・フィレンツェ。芸術など文化活動が花開いたルネサンス発祥の地。そんな活気あふれる華やかなる時代に、貴族家生まれのアルテが画家工房への弟子入りを志願する。女性がひとりで生きて行くことに理解のなかった時代、様々な困難がアルテを待ち受ける。
<参考>
・メディア芸術ベース
http://mediaarts-db.jp/
・【私のハマった3冊】自分は天才と信じ、美大をめざす 傑作の多い美大受験マンガhttp://weekly.ascii.jp/elem/000/000/103/103955/
・実在する美大・芸大が出てくる漫画をまとめてみたら意外と女性が多かったhttp://design.kayac.com/topics/2010/09/art-university-comic.php
東北芸術工科大学企画構想学科。コトづくりを学ぶ美大生です。地方で学ぶ価値を伝えていきたい。好きなものはシロクマと漫画と映画館の椅子。