GWが近づいてきて、「せっかくの10連休だし何しようかな・・」と悩んでる人も多いのでは。
新入生・新社会人は慣れない環境での1か月を過ごすはずなので、連休使ってゆっくり休養を取るのが5月病にならないコツかもしれません。遠出旅行してもこの期間はホテル代はバカ高いしね。
でも、「気分を高めたい!」という人にはこのイベントをお勧めします。
次代を担うクリエーターの発掘・育成・支援を目的としたアートフェスティバル
■SICF20(第20回 スパイラル・インディペンデント・クリエーターズ・フェスティバル)
EXHIBITION
●会期:
A日程 2019年5月1日(水・祝)〜2日(木・祝) 11:00-19:00
B日程 2019年5月3日(金・祝)〜4日(土・祝) 11:00-19:00
C日程: 2019年5月5日(日・祝)〜6日(月・振替) 11:00-19:00
●会場:スパイラルホール(スパイラル3F)
●入場料:一般/700円|通し券 [A・B·C日程]/1200円|学生/無料 ※SICF公式Facebook、 Twitter、 lnstagramに「いいね!」「フォロ ー」で無料(要学生証提示)
※スパイラルホールのみ入場料必要。前売チケットは4月1日より発売開始。
PLAY
●会期:
Ⅰ日程:2019年5月4日(土・祝) 13:00-17:00 [1組10分]
Ⅱ日程:2019年5月5日(日・祝)13:00-17:00[1組10分]
●会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F)
Spiral Independent Creators Festival 、略してSICF。
SICFは、東京・南青山にある「スパイラル」が若手作家の発掘・育成・支援を目的として2000年から開催しているアートフェスティバルです。
公募によって選ばれた旬の若手作家による立体・インスタレーション、メディアアート、写真、絵画、ファッション、プロダクトデザイン、パフォーマンス等々ジャンル問わず、しかもトンガった作品を一気に見ることができるので、出不精な手羽もSICFだけはここ数年毎年チェックするようにしてます(さすがに全会期は無理ですが)。
記事にしたのはこちら。
■SICF16に行ってきた!!
■SICF17に行ってきた!
■SICF18に行ってきた!
■SICF19に行ってきた1
■SICF19に行ってきた2
ちなみに今回2019年開催のSICFは「SICF20」と表記されるんですが、20は西暦下2桁ではなく回数を表してて「第20回SICF」という意味なのです。これがいつもごっちゃになって。ま、「それをいうならSICF’20でしょ」と突っ込まれるとそれまでなんだけど、「1個違いならあえて1年休催して数を合わせてくれないかな・・」と西暦と元号をいつも間違える手羽は思ったり。この前もおもっきし書類に「平成30年」とあちこちに書いてた・・。いっそ新しい元号を「西暦」にしてみんなこんがらがっちゃえ、と思ってるくらいです(意味わからん)。
一昨年からC日程が追加され、150組の展示になりました。
ここで手羽からのアドバイス。
「友達が出展する」「気になる作家さんが出てる」と聞いて初めてSICFへ行く人は、どの日程かちゃんと確認していきましょう。会期が「5月1日(水・祝)〜5月6日(月・振替)」と表記されるけど、各日程は2日間しかやってないんですわな。
手羽も知り合いが出してるっていうんで行ってみたら、違う会期日だったり作品入れ替え日に行ってしまったことが昔あって。「SICF初心者あるある」です。
さらに今は展示ブース形式の「EXHIBITION」の他に、パフォーマンス部門「PLAY」があります。
これらを学生さんは実質無料で見れるんだから行かない理由は全くないよね?
SICFは「公募によって選ばれた」がポイントで、出展数だけなら他にも若手作家展覧会がありますが、粒がそろってるからSICFは外れることが少ないんですよ。安心して見ることができるんです。
また作家さんがブースに常駐してるから直接作者に話を聞けるのもSICFのありがたいところ。
さらにミッドタウンアワードもそうだけど、受賞者のその後もフォローしてるのがSICFの特徴でもあります。これはまた後で紹介します。
今回の出展者と日程はこちら。
作品はこちらで見ることができます。
■SICF20参加者作品紹介
でね。
ここまでの情報だったらプレスリリースを読んだり過去の経験で書けるけど、ふと思ってしまったの。
「SICFの女性作家の割合はどれくらいなんだろう?」と。
というのも、あいちトリエンナーレ2019芸術監督をつとめる津田大介さんのこういう記事が先日出てまして。
■「あいちトリエンナーレ2019」でジェンダー平等が実現 芸術監督の津田大介さんのこだわりの理由とは
あ、津田さんはこうつぶやいてたりもするけどね。
本当は多摩美と朝鮮大学に橋をかけたアートプロジェクトとか紹介したかったんですよね……。— 津田大介 (@tsuda) 2019年3月28日
ちなみに以前手羽が書いたこちらの記事も参照ください。
■美術系大学の志願者・合格者・入学者の女性比率を調べてみた
前々から「なんで美大は女性比率が高いのに、公募系展覧会の審査員や出展者は男性が多いんだろ?」という疑問を持ってて・・といいつつも、自分も公開講座等の登壇者を考えると自然と「おじさま」ばかりになっちゃうから意識的に女性を入れたりしてるわけですが。
そう思ってしまったのが運の尽き。SICF20出展者の男女数を数えてみました。
ええ。全員のWEBサイトをチェックしましたよ。プロフィールサイトでもわからない場合は作者名で過去記事なども見て。昨日更新を休んだのはこの調べが終わらなくて(涙)
で、手羽調べだと149人中女性は77名、不明が6名という結果になりました(公式情報じゃなくあくまでも手羽調べです。女性と見えて男性の可能性もあるので)
申込者の割合がわからないけどそれでも半数以上が女性というのはリアル感があるし、何より審査員も
・金澤韻/現代美術キュレーター
・倉本美津留/放送作家
・菅野薫/株式会社電通 CDC / Dentsu Lab Tokyo エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター/クリエーティブ・テクノロジスト
・大田佳栄/スパイラル チーフキュレーター
・栗栖良依/SLOW LABEL ディレクター
・山城大督/美術家・映像ディレクター
と、半分が女性なんですよ。
これが今の日本ではできそうでできなくて、若々しいイメージのあるミッドタウンアワードでさえデザイン部門・アート部門の両方の審査員に女性が一人ずつしかいないんです。
あいちトリエンナーレよりも全然先を言ってるってわけですね。
さて、SICFは今回が記念すべき20周年。
その記念プログラムとして、SICF2グランプリ受賞者のムサビ空間演出デザイン学科卒・月岡彩さんによるエントランスプログラム「晴門」が実施されることになりました。月岡さんは空デの助手さんをやってたんで、手羽もよく知る人。
伊予水引金封協同組合から協賛された水引細工を組み合わせた門や装飾で皆様をお迎えするそう。
空デの学生さんも制作協力することになってて、過去に行った月岡さんと伊予水引金封協同組合、学生とのコラボについて書かれた記事はこちらです。
■カラフルに発展した水引の可能性を白無垢で模索。伊予水引金封協同組合×デザイナー月岡彩さん。
また、前年のSICF19 EXHIBITION受賞者が作品展示・発表を行う「SICF19 Winners Exhibition」や、歴代のSICF受賞者が集合して20枚×20秒の計400秒のプレゼンテーションする「SICF Winners Presentation, Powered by PechaKucha」などなど過去受賞者のサポートも含め様々な企画が開催されるとのこと。
新入生も含め美大生は絶対にチェックして、来年申し込んでね。
あ、来年というかボランティアスタッフを募集してるので、
■SICF20を一緒に盛り上げてくれるボランティアの皆様を募集します!
「どうせ家にいても10日間ゴロゴロするだけだし」という人はぜひ。
以上、すんごく広告記事っぽくなったけど、一銭ももらってない手羽がお送りいたしました。
チケット一枚くらいくれないかな・・・。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。