11月7日、日帰りで行ってきました。
京都市京セラ美術館です。
「京都市京セラ美術館?!カメラとかの新しい博物館?」と思った京都以外のあなた。
ずばり「京都市美術館」です。
2014年に開館80周年として「京都市美術館将来構想」が策定され、大改修工事を終えてこの度リニューアルグランドオープン!!
で、ネーミングライツ制度を導入して、京セラ株式会社が約50億円で獲得。通称を「京都市京セラ美術館」とする50年間のネーミングライツ契約を締結したのです。多分あくまでも通称・愛称であり正式名称は京都市美術館のままのはず。
公立の美術館にたとえ通称であっても企業名がつくのって少し抵抗がないことはないけど、一見元気そうに見える京都市の財政は実際はこんな状態なわけで、
■500億円の財源不足どうする 京都市、2年で破綻状態? 16日から市長総括質疑 - 毎日新聞
「文句あるなら代わりにお金を出してよ」で。
しかし、大企業からすると50年50億って安い宣伝なんじゃないかしら。
手羽は2018年に京都に来てるんだけど、
■【アートの力】崇仁新町とアートフェスティバル BORDER! も行ってきた
2017年から閉館・工事真っ最中だったから、その後どう生まれ変わったか、ずっと気になってたの。
伝統のある美術館がネーミングライツ制度を導入するのもすごいけど、改修工事もすんごいことになってて。
設計は、公募型プロポーザルで青木淳・西澤徹夫設計共同体が担当され(青木淳さんは館長にも就任されました)、
入り口が地下にできてた!
京都市美術館は現存する日本の公立美術館の中でもっとも古い建築なのに、それをこのリニューアルってほんとすごい。都美館のリニューアルも大胆だなあと思ったけど、それと比にならない。
正面の外観をできるだけ変えないために地下を入り口に作るって、この発想、思っても普通はやらない気がする。そこがすごい。
この地下へのアプローチは、「ガラス・リボン」という名前がついてて、
正面左側にはミュージアムショップ。
ちなみに新しいロゴは大阪芸大の教授でもある杉崎真之助さんがデザインされてます。
右側はカフェとなっております。
さ、中に入ってみましょ!
以前は地下の下足室だった場所が入り口、チケット売り場のメインエントランスロビーになってます。なんとなく地下鉄の感じがする。
地下1階からつながる新しくできた大階段をのぼると、
中央ホール。
天井高16mの旧大陳列室がこう生まれ変わりました。
手羽は中に入ったことがないのに凄さがわかるんだから、来館したことがある人はもっとびっくりするんじゃないかしら。
昔ながらの意匠をうまく使ってて、手羽が好きだったのはここ。
この扉もすごい。
いい空間だなあ・・・・って、よーーく見ると、
中に外壁があるってことは、以前ここは外だったってこと?
そういえば昔の模型が展示されてたな、とチェックすると
やっぱりそうだ。
空撮の方がわかりやすいのでこちらをご覧ください。
それがこう。
どう変わったかは、やっぱりこっちも空撮の方がわかりやすいので。
左側が新設された面積約1,000㎡、天井高5mの現代アート展示室と収蔵庫、バックオフィス、屋上庭園を備えた「東山キューブ」。
東山キューブへつながるアプローチ。軒下っぽい。
現在、東山キューブで開催されてるのが、手羽が京都に来た一つ目の理由である、
こちらの展覧会です。
続くっ!
以上、昨日のアド街は予想通りムサビはほとんど紹介されず「大学がいっぱいある」のひとつだった手羽がお送りいたしました(涙)
ま、美術館宣伝してもらったからいいか。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。