NYのアーフェアシーズンが始まった!行けない私は海外ニュースをチェック

今月ニューヨークでは大規模なアートフェアが複数開催されている。アメリカのアート関連のメディアは、軒並みアートフェアのニュースで溢れている。本当はアートフェアのためにニューヨークへ出かけたい‥‥が、ニューヨークまで行けない私、海外のメディアで紹介されている様子をチェックしようと思う!ぜひみなさんも!

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3月上旬はニューヨーク各地でアートフェアラッシュ!

前回世界のアートフェアを紹介する記事「マイアミがアートで盛り上がる1週間!Art Basel Miami Beachと世界のアートフェア」のなかでも紹介したが、ニューヨークでは毎年3月上旬複数のアートフェアが開催されている。世界中からギャラリーが出展し、アートコレクターたちが集う。できればその様子を現地取材してお届けしたいところなのだが、訪れることができない私はネットの力を借りてアートフェアの様子をチェックすることになる。メディアから知れるのはごく一部にしかならないかもしれないが、それでも世界で今どんな作品が生まれているのか最前線を知っておくのに損はない。

アートフェアは今回紹介する3つだけでなくニューヨークで数多く開催される。
おそらく、日本のメディアやブログでもたくさんのレポートが上がる。
今回の記事はその導入編程度に、ぜひ追って他のレポートもチェックしてほしい。



まずチェックすべきは二大アートフェアのTHE ARMORY SHOWとVOLTA NY

昨日から始まったニューヨークの大規模なアートフェア。アートフェアのニュースで溢れているアメリカのアート関連のメディアから、まずは二大アートフェアの様子を見てみよう。



《THE ARMORY SHOW 2016》


  • Credit: Image courtesy of Roberto Chamorro for The Armory Show

THE ARMORY SHOWは1994年に始まったアートフェア。今年22回目を迎える。気になるのはなんで「THE ARMORY SHOW」という名前なのか? 調べてみると、遡ること1913年に開催された伝説的な国際現代美術展「The International Exhibition of Modern Art」が兵器倉庫69th Regiment Armoryを利用して開催され、別名「THE ARMORY SHOW」と呼ばれたことに由来する。1999年、このアートフェアが同会場で開催される折、1913年の国際現代美術展を継承することで名付けられたそうだ。なお、2001年以降は場所を移し、マンハッタン西側の埠頭(Pier)で開催されるようになっている。

まずは2014年の設営の様子を収めた映像を紹介しよう。その規模を感じてもらえるだろう。




今年2016年は36カ国から205ものギャラリーが出展。
世界を代表するアートフェアと言われる所以だ。
全容を掴むのは無謀だが、会場の様子や話題作はチェックできる。
それでは、今年の様子を紹介しているWEBページをチェックしよう!



●BLOUIN ARTINFOから60秒で60作品を観れる映像をどうぞ!

この映像では、モダンアート・コンテンポラリーアート・ARMORYセレクションと複数あるセクションのうち、モダンアートのセクション、コンテンポラリーアートのセクションで気になった作品をそれぞれスライド形式で紹介している。


「VIDEO: 60 Works in 60 Seconds at the Armory Show's Contemporary Pier」(Photo by Regina Mogilevskaya )


「VIDEO: 60 Works in 60 Seconds at the Armory Show’s Modern Pier」



「10 Must-See Booths at the Armory Show」

同じくBLOUIN ARTINFOでは必ず見るべき10のブースというタイトルで、70枚程度の展示写真が紹介されている。こちらも必見だ。



「A TOUR OF THE 2016 ARMORY SHOW’S CONTEMPORARY SECTION」

ARTNEWSではコンテンポラリーセクションの写真を紹介。
10点以上の写真掲載している。


  • 出典:http://www.artnews.com/
  • Tony Cragg’s Red Square at the Buchmann Galerie booth. KATHERINE MCMAHON/ARTNEWS


「The Armory Show 2016, New York」

Aestheticaでは今年のTHE ARMORY SHOW全般を紹介。
Julia GrosseとYvette Mutumbaのキュレーションでアフリカの視点に注目、アフリカ美術の影響・概念について探求していると伝えている。



「Highlights and First Impressions of the Armory Show 2016」

artnet newsではアートフェアのハイライトと第一印象を紹介。
こちらは「堪能すべき発見は少しだけある」と控えめの評価。



  • 出典:https://news.artnet.com
  • Cyrus Kabiru, Njia Ya Maisha, Macho Nne Trump (2016). Image: Courtesy SMAC Gallery.

▼開催概要
THE ARMORY SHOW
会期:2016年3月3日(木)〜6日(日)
会場:PIER 92 & 94, NEW YORK
詳細:http://www.thearmoryshow.com





《VOLTA NY 2016》

続いてはVOLTA NY! 100以上の出展がある、こちらも大規模なアートフェア、メインのTHE ARMORY SHOWの「hip cousin(イケてる従兄弟)」と呼ばれることもあるようだが、中身はTHE ARMORY SHOWとは少し違っている。2008年に始まったアートフェアで、尖ったギャラリーが新生の型にはまらない作品を引き連れて展示する。エッジの効いたアートフェアだ。今年はTHE ARMORY SHOWと並びの埠頭で開催、二つのアートフェアを見ることで、今のアートシーンの動向をキャッチアップすることができそうだ。


「Volta Answers Armory Week’s Need for New Voices」

BLOUIN ARTINFOではアフリカに有望な才能を見出している。
THE ARMORY SHOWがアフリカのギャラリーや作家、キュレーターに注目しているその傍らで、VOLTAはすでにその有望な才能を見出していると高評価。




「VOLTA 2016 Features a Wide Range of New Talent」

artnetの記事では、VOLTA NYで発掘した新しい才能を紹介。
この記事によれば、Derrick Adamsによる特別キュレーションの"Something I Can Feel,"というセクションで招待された9名のアーティストの作品が展示されている。

VOLTAのデジタルカタログ

カタログもデジタルで見ることができる。


▼開催概要
VOLTA NY 2016
会期:2016年3月2日(水)〜6日(日)
会場:PIER 90, NEW YORK
詳細:http://ny.voltashow.com/



時期を同じくして日本の現代アートを紹介するアートフェアも!


《NEW CITY ART FAIR New York 2016》


  • Daisuke Takahashi “untitled(tmtm)” , 2013-2014 / HARMAS GALLERY / photo by Kei Okano

海外のアートシーンに日本の現代アートを紹介するアートフェアとして、2012年から日本の企業アッシュペー・フランスが仕掛けている「NEW CITY ART FAIR New York」。アジアのアート作品を紹介する本アートフェアも今年、東京の5つのギャラリーから日本人の若手・新生作家に焦点を当て、これらのアートフェアシーズンに開催している。


▼開催概要
NEW CITY ART FAIR New York 2016
会期:2016年3月3日(木)〜6日(日)
時間:4日(金)、5日(土)11:00〜19:00 / 6日(日)11:00〜18:00
会場:hpgrp GALLERY NEW YORK
入場:無料
詳細:www.newcityartfair.com




どうだっただろう?
私はやっぱりニューヨークへ行きたくなってしまった(笑)
来年の春休みに訪れることを夢見つつ、
刺激をもらってまた制作頑張ってね、美大生!



>> 前回の世界のアートフェアを紹介した記事もチェック!
「マイアミがアートで盛り上がる1週間!Art Basel Miami Beachと世界のアートフェア」



Top Image Credit: Image courtesy of Roberto Chamorro for The Armory Show


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OTONA WRITER

natsumiueno / natsumiueno

編集者/メディエイター。美大での4年間は「アートと世の中を繋ぐ人になる」ことを目標に、フリーペーパーPARTNERを編集してみたり、展覧会THE SIXの運営をしてみたり、就活アート展『美ナビ展』の企画書をつくったりしてすごしました。現在チリ・サンチャゴ在住。ウェブメディアPARTNERの編集、記事執筆など。