震災後のアートと生活を見つめる3日間、陸前高田ミーティング「未来編」参加者募集

本日で震災から5年。国内外のアーティストを岩手県陸前高田へ招聘し、アートによって地元の資源を活用し新たな価値をつくることを目的としてきた、『陸前高田アーティスト・イン・レジデンスプログラム』が、3月23日から2泊3日の合宿形式のイベント「陸前高田ミーティング・未来編」を開催、参加者を募集中だ。プログラムのコーディネーターは豊嶋秀樹(gm projects)。 「くらす人々」「訪れるアーティスト」「プロジェクトを考える」を手がかりに、陸前高田を舞台に「生活すること」や「つくること」を巡る。

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陸前高田アーティスト・イン・レジデンスプログラムは、国内外のアーティストを岩手県陸前高田市に招聘し、アートによる地元の資源を活用した新たな価値の創造と、東北を拠点としたアート事業とのネットワークを通じて人々の往来を作り出す場を設け、陸前高田市の人々の心の復興を目的とし、プロジェクトに取り組んできた。

3月23日から25日、2泊3日の合宿形式のイベント「陸前高田ミーティング・未来編」を開催する。
プログラムのコーディネーターとして、豊嶋秀樹(gm projects)を迎え、 「くらす人々」「訪れるアーティスト」「プロジェクトを考える」を手がかりに、陸前高田を舞台に「生活すること」や「つくること」を巡る3日間のプログラムになる。


アートと生活の切り離せない関係性について見つけ、これからの実践につなげていく試み

わたくしたちは、2013年より、未来をつくる新たな活動にとりくみはじめました。アート、建築、デザインの視点から、わたくしたち自身が過去と現在をつなぎ、未来を描くための場を、ここ、陸前高田に育てていきたいと考えています。昨年よりスタートした企画「陸前高田ミーティング」は、「つくる」・「考える」ことをテーマに、陸前高田に暮らす人々を中心に講師になっていただき、アートと生活の切り離せない関係性について見つけ、これからの実践につなげていく試みです。つくる人、考える人、発信する人、そして、生活するすべての人々に開かれた3日間のプログラムを行ないます。豊かな海、山、人々が待つ、陸前高田市でお会いしましょう。みなさまのご参加をお待ちしています。
日沼禎子(陸前高田AIRプログラムディレクター)


人の創造性は、芸術やデザインのようなものの外側にも大きく存在するはず

陸前高田ミーティング「未来編」と題し、三日間の合宿形式でのプログラムを行うことになりました。今年は、陸前高田を訪れる三日間それぞれに個別のテーマを設定しました。
初日は、「陸前高田でくらしをつくる人々の日」です。昨年度の陸前高田ミーティング「つくる編」で訪れた、震災後に暮らしそのものをつくることで前に進んできた方々を再び訪れたいと思います。「つくること」が我々にとってどういうことなのかを考えるにあたって、大切なことを共有できたらと考えています。
二日目は、「陸前高田を訪れるアーティストの日」です。陸前高田AIRに三年間にわたって参加しているダンサーであり、振付師であるショーネッド・ヒューズさんとともに一日を過ごします。ヒューズさんは、陸前高田・住田町の伝統芸能である柿内沢鹿踊に出会い、住田町を拠点にこの土地の魅力や、土地に関わる踊りの歴史と文化をリサーチしています。海外から訪れたアーティストの視点を頼りに「ここ」を見つめてみたいと思います。
最終日は、「陸前高田でプロジェクトを考える日」となります。僕が、同じ東北の青森県で携わった「岩木遠足」というプロジェクトを例に、アートやデザインなどのクリエイティブが、その土地や人々、生活とどう関わっていけるのかを一緒に考えてみたいと思います。生きていくことに直接的に関係しないようなことが、生きていくことに直接関わることとどのように繋がっていけるのかなど、僕自身が近年考えていることをみなさんと共有、交換したいと思います。人の創造性は、芸術やデザインのようなものの外側にも大きく存在するはずです。この三日間のプログラムをつうじて、震災後、まったく何もない中から始まった陸前高田の普段の生活の「つくること」から多くのことを感じたいと思っています。
豊嶋秀樹(陸前高田ミーティング未来編・プログラムコーディネーター)

【期間】
2016年3月23日(水)〜25日(金)

【プログラムコーディネーター】
豊嶋秀樹(gm projects)

【陸前高田の講師のみなさん】
陸前高田市・清水JV担当者
佐藤貞一(佐藤たね屋)
菅原みき子(陸前高田みんなの家)
行山流山口派柿内沢鹿踊芸能保存会
ショーネッド・ヒューズ(陸前高田AIR2013-2015レジデンシーアーティスト)

【参加者募集について】
◎合宿参加費(3日間):35,000円(学生30,000円)
参加費、宿泊費、滞在中の食事代込み。当日現金での集金になります。
交流会で飲むドリンク代、2日目の夕食代は、実費自己負担となります。
◎定員:10名 宿泊施設にはシングルルームはございません。一名での参加の場合は、相部屋になりますのでご了承ください。
◎交通:3月23日の午前11時30分より、JR水沢江刺駅よりバスを運行致しますので、時間までに駅にお集まり下さい。帰りは3月25日の午後4時30分にJR水沢江刺駅を解散になります。
◎持ち物:筆記用具、雨具、ハミガキセット、寝着。2日目はフィールドトリップがありますので、動きやすい服装をご準備下さい。
◎宿泊場所:箱根山テラス(陸前高田市小友町1-232 TEL:0192-22-7088)
◎申込み方法:参加ご希望の場合は、メールにて、参加者のお名前、電話番号、性別、もしお連れの方がいる場合はその名前もご記載の上、以下のアドレスまでお申し込みください。
[email protected](担当:松山)

【スケジュール】
Day.1  陸前高田で暮らしをつくる人々の日
3月23日(水)
11:30〜 JR水沢江刺集合、陸前高田へバスで出発、2泊3日の合宿がスタート
陸前高田市のかさ上げ工事現場見学と清水JVの担当者のお話を伺います。その後、佐藤たね屋・佐藤貞一さん、陸前高田みんなの家管理人・菅原みき子さんを訪ねてお話を伺います。
箱根山テラスのお話
参加者の自己紹介・参加者の5分間トーク①

Day.2 陸前高田を訪れるアーティストの日
3月24日(木)
陸前高田アーティスト・イン・レジデンスの活動を紹介
陸前高田市の仮設の商店街、未来商店街を見学
鶴亀寿司で昼食
陸前高田AIRアーティスト、ショーネッドさんのリサーチをフィールドトリップで紹介
住田町で夕食
柿内沢鹿踊の練習を見学
箱根山テラスに到着、参加者の5分間トーク②

Day.3 陸前高田でプロジェクトを考える日
3月25日(金)
豊嶋秀樹さんから、「岩木遠足」とプロジェクトをつくることについてのお話
まとめの時間、合宿の作文制作と発表
横田町のパン屋・コミュニティカフェ母笑(ががにこ)さんに寄ってティータイム、お話も伺います
JR水沢江刺駅到着、16:30に解散

※日程は変更する場合がございますので、ご了承下さい。

ウェブサイト http://rikuzentakataair.com/program.html

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