今日はかわいい後輩たちが主催する展覧会の話を。
■地上芸術2016
●会期:2016年11月18日(金)~12月11日(日)
*前期:11月18日-28日/後期:12月2日-11日
●時間:9:00-16:30 場所
●会場:東京都立武蔵国分寺公園 泉地区円形広場周辺
●入園料:無料
●主催:武蔵野美術大学彫刻学科3年有志
●協力:武蔵野美術大学・武蔵野美術大学彫刻研究室
●名義後援:国分寺市「文化と人権課」
https://twitter.com/chijou2016
前期と後期で作品入替(作品移動?)があり、前期で聞いた観客の感想を後期に反映させるそうです。
というか、まず「地上芸術?なんじゃそれ?!」ですよね(笑)
小平市と連携し、ムサビ彫刻学科生が主体となり小平市中央公園でやってきた「小平アートサイト」(年によって「小平野外彫刻展」「小平アート展」「小平アートフェスティバル」「ギャングアート展」等と名前が変わってますが)が今年で30回目を迎えるのにあたり、会場を武蔵国分寺公園に移して開催することになった、それが「地上芸術」!なのです。
今でこそ日本全国で、「アートで地域を元気にする!」「芸術と地域の融合!」な企画書で成立させた「●●芸術祭」が開催されるようになりましたが、30年前から市と学生が連携して開催してる展覧会って他にないと思います。
そう、大学ではなく「学生」で、研究室もバックアップはしてるけど産官学協働などではなく、完全に学生有志による自主企画。それが30年続いてるってすごいと思いません?
手羽も学生時代にリーダーのようなことをやらせてもらいました。
そんなこともあって以前インタビュー受けてるので、よかったらこちらもご覧ください。
■武蔵野美術大学彫刻学科主催ギャングエイジ展 // 手羽イチロウさんインタビュー
学生時代に「地域連携」「社会貢献」「産官学協働」なんて言葉は全く知らず、、というか、昔はそんな意識でやる人はいなかったわけで、こういうのって「やりたいからやる」って理由がぼんやりしてるようでいて、実行力が一番強いのかもしれません。
・・・と、さっきはサラっと書き流しましたが、これまで小平市と連携してやってきたけど、国分寺市に変えて開催するんです・・私たちからするとかなりドキドキな展開でして・・。
国分寺の魅力を再発見するイベント「ぶんぶんウォーク2016」が11月19日(土)、20日(日)にあり、それと会期をかぶせてあるんですね。
ぶんぶんウォークは今年で6回目。
共催が国分寺市、後援に国分寺市観光協会、協力に朝日新聞販売店、JR中央ラインモール、JR東日本八王子支社、西武鉄道等の名前がある、国分寺市としても力を入れてるイベントの一つです。
2日間で1万4千人の来場が予定されてて、メイン会場がまさに地上芸術2016を行う都立武蔵国分寺公園だから、予定来場者の半分が見るとしても7000人。鷹の台の中央公園でやるよりも、見てくれる人は圧倒的に多いことが予想されます。
これって地域アートイベントの問題をすごく表してるように感じるんですよ。
地域からすれば「芸術作品を展示して盛り上げてほしい」だけど、作家からすれば「たくさんの人が来る場所に展示したい」なわけで、「無理して人を集めないといけない場所と何もしなくても人が来る場所、どっちで展示したいですか?」と聞かれたら、そりゃ誰もが「来場者が多い場所」と答えるのは当然。
もちろん「自然や田舎と共存させる作品」「地域を盛り上げるために作った作品」もありますが。
産官学連携などの大学主催であれば「とはいっても小平市さんにはいつもお世話になってるんだからさー。アートサイトは毎年小平市職員さんが手弁当で協力してくれてるんだよ。その気持ちもわかってよ。『人が来ない』じゃなくて、なんとか人が来たくなるイベントにしようよ」「小平市さんから運営費をちゃんともらってるんだからさー」と説得するんだけど、先ほども書いたように自分たちでお金を出し合ってやってる学生自主企画なので、強く止めることはできず。
市と大学へ「アートによる社会連携・社会貢献ってなんでしょうね?」と学生さんからつきつけられてるように感じてます。
あとは事故のないようにやってもらうことを祈るばかり・・。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。